中学生の夏休み英語勉強法~定期テスト&入試対策の6ステップ~
目次
夏休みは英語力を伸ばす最大のチャンス!
夏休みは、中学生にとって1年間で最も自由に使える時間です。このまとまった期間をどう活用するかで、2学期の定期テストや高校入試の結果が大きく左右されると言っても過言ではありません。特に英語は、単語や文法、リスニング、長文読解など、幅広い力をバランスよく伸ばす必要があるため、短期間で急成長を狙うのは難しい教科です。だからこそ、夏休みの過ごし方が大きなカギを握っています。
「単語がなかなか覚えられない」
「文法が苦手で、長文になるとついていけない」
「リスニングになると何を言っているか分からなくなる」
——そんな悩みを抱える中学生も多いでしょう。しかし、英語は正しい勉強法で取り組めば、誰でも着実に実力を伸ばすことができる教科です。夏休みの40日間を使って、基礎を徹底的に固め、苦手を克服しておくことで、2学期以降に大きなアドバンテージを得られます。
このコラムでは、英語を得意科目に変えるための「夏休み英語勉強法」を6つの章に分けて詳しく解説していきます。学習計画の立て方、覚え方のコツ、実践的な練習法など、すぐに取り入れられる内容ばかりです。ぜひ最後まで読んで、英語力を伸ばす夏にしてください!
第1章:学習計画がすべての鍵
夏の自由時間を味方につけるスケジューリング術
目標設定から始めよう
まずは「何をどこまでできるようになりたいのか」を明確にすることが重要です。
例えば、
- 「英単語を300語覚える」
- 「中1文法の復習を完了させる」
- 「長文読解の演習を10題こなす」など、
具体的で測定可能な目標を立てましょう。目標があいまいだと、モチベーションの維持が難しくなり、行き当たりばったりの学習になってしまいます。
週間スケジュールで習慣化を意識
夏休みは、学習の習慣を作る絶好の機会です。毎日同じ時間に学習を始めるようにすると、脳が「この時間は勉強する時間」と覚えてくれます。1週間単位のスケジュールを作り、月曜日は単語、火曜日は文法、水曜日はリスニング…というように、曜日ごとにテーマを設定するとメリハリがつき、続けやすくなります。
無理のない「現実的な」計画がカギ
完璧な計画を立てても、実行できなければ意味がありません。たとえば、1日3時間の学習を掲げても、最初から達成するのは難しいかもしれません。まずは30分から1時間程度の短時間集中で構いません。学習時間が短くても「毎日やる」ことの方が、継続的な定着につながります。余裕がある日は追加で取り組むくらいの気持ちで、柔軟に取り組みましょう。
学習の「見える化」で達成感を
学習記録を残すと、モチベーションの維持に役立ちます。手帳やアプリを使って、「何を」「どれだけやったか」を記録しておくと、振り返りがしやすくなります。週末には「進捗チェック」として、自分の達成度を見直し、翌週の計画に活かすとよいでしょう。
夏の学習は、「スタートダッシュ」と「継続力」が勝負の分かれ目です。計画を立てて実行する力は、英語の勉強だけでなく、他の教科や将来にも役立つスキルです。次章では、計画の中でも特に重要な「英単語の暗記法」について詳しくご紹介します。
第2章:文法の総点検と「使える」英語へ
文法力が英語力の土台になる
文法の基礎を総復習しよう
まず取り組むべきは、基本的な文法事項の総点検です。たとえば、
- 「be動詞と一般動詞の違い」
- 「三人称単数現在形」
- 「過去形と未来形の使い分け」
- 「助動詞の用法」など、
中学英語で習う内容を一つひとつ丁寧に見直していきましょう。おすすめは、学校のワークや教科書をもう一度解き直し、間違えた部分にはチェックを入れておくこと。これにより、自分の「苦手分野」が可視化され、学習の優先順位も明確になります。
演習で「使える文法」を身につける
文法は理解するだけでは不十分で、実際に問題を解くことで初めて「使える力」となります。文法問題集やアプリを使って、穴埋め問題や並び替え問題、日本語からの英作文にチャレンジしてみましょう。特に、文法の知識を「英作文」で活用できるようになると、テストや入試で大きな武器になります。間違えた問題は放置せず、「なぜその答えになるのか」を文法的に説明できるまで理解を深めておくことが重要です。
文法ノートを作って知識を整理
復習と演習を通じて得た知識は、「文法ノート」にまとめると効果的です。単元ごとにルールと例文を書き、注意点や自分がつまずいたポイントをメモしておくと、あとから見返したときに理解が深まります。オリジナルの「まとめノート」を作ることで、知識が頭の中で整理され、自分だけの参考書が完成します。夏休みの終わりには、自信を持って「文法は得意!」と言えるようになっているはずです。
英語の力を伸ばすうえで、文法の理解と活用は欠かせません。夏休みというまとまった時間を使い、自分のペースでじっくり文法に向き合ってみましょう。文法がしっかり定着すれば、長文読解や英作文への対応力も格段に上がります。「使える文法」を手に入れて、入試にもテストにも強い英語力を築いていきましょう。
文法力が英語力の飛躍を支える
第3章:読解力アップの秘訣は「パターン把握」にあり
読解力は練習で伸ばせる
設問のパターンに慣れよう
テストや入試では、英語長文に設問がついてきます。この設問にも「パターン」があります。たとえば、
- 「内容一致問題」
- 「指示語の意味」
- 「空欄補充」
- 「並び替え」など
が典型的です。これらのパターンごとに対策を立てると、長文を読む際の「読み方」が変わってきます。たとえば、「内容一致問題」があると分かれば、文章を全体的に丁寧に読む必要がありますし、「指示語の意味」なら前後の文脈に注意する、というように意識を変えるだけで得点力が上がります。
スラッシュリーディングで速読力を鍛える
速く正確に読む力を身につけるには、「スラッシュリーディング」がおすすめです。これは、意味のかたまりごとにスラッシュ(/)を入れて読み進める方法で、文構造を意識しながら読む訓練になります。例:「I / went to the park / with my friend.」というように区切ることで、英文が「映像」として頭に入りやすくなります。最初は時間がかかっても、徐々にスピードと正確さが向上します。
読解力は、一朝一夕で伸びるものではありませんが、正しい方法で繰り返し練習すれば必ず成果が出ます。「文の構造を見抜く」「設問パターンに慣れる」「スラッシュリーディングを取り入れる」——これらのポイントを意識して、毎日少しずつ読解練習に取り組んでみましょう。夏休みが終わる頃には、英文を読むことが楽しくなっているはずです。
読解は「型」を知れば怖くない
第4章:リスニング力は「毎日の耳慣れ」がカギ
英語を聞き取る力は訓練で身につく
毎日5分でも「英語の音」を聞こう
まず大切なのは、英語を「毎日聞く」こと。勉強の一環として、リスニングの教材やアプリを活用し、1日5分でもいいので英語を聞く時間を設けましょう。重要なのは、「意味がすべてわからなくても構わない」というスタンスで続けることです。音のリズムやイントネーションに慣れることで、自然と英語耳が育っていきます。
シャドーイングで発音と聞き取りを同時に強化
「シャドーイング」とは、聞こえた英語を少し遅れてまねして発音する練習法です。聞いた音をすぐに自分の口で再現することで、耳と口の両方を鍛えることができます。英文の意味がなんとなくわかる教材を選び、何度も繰り返すことでリスニング力が格段にアップします。最初は難しく感じても、慣れてくるとスムーズに真似できるようになります。
過去問を使って実戦感覚をつかむ
定期テストや入試に備えるためには、実際のリスニング問題にも取り組んでおきたいところ。学校のワークや過去問を使って、出題形式に慣れることも大切です。「聞き取りのスピード」「選択肢の違い」など、試験独特のポイントを意識しながら解くことで、実力がついてきます。答え合わせの際には、「なぜ聞き取れなかったのか」を分析して復習しましょう。
リスニング力を伸ばすためには、「聞き取れなかった=失敗」と思わずに、英語に耳を慣らすという姿勢で取り組むことが重要です。毎日少しずつ耳を鍛え、シャドーイングで発音力も高め、過去問で実戦力をつける。この3ステップを続けていけば、英語の音がはっきりと“見える”ようになります。リスニング力は、夏の努力が秋以降の得点に直結する力なのです。
第5章:「使える文法」に変える学習法
文法は「知っている」だけでは不十分
基本文法の総復習は「例文暗記」がカギ
まずは中学英語の基本となる文法項目(現在形、過去形、助動詞、比較など)を確認しましょう。単にルールを覚えるのではなく、それぞれの文法を使った「基本例文」をしっかり暗記することがポイントです。たとえば、「can+動詞の原形」は「I can swim.」のように、シンプルな文で覚えると使いやすくなります。例文を何度も声に出して読み、自然に使えるレベルを目指しましょう。
文法問題集は「解説重視」で活用する
文法問題集を解く際、正解・不正解の結果だけに注目するのはもったいない使い方です。むしろ重要なのは「解説」です。なぜその答えになるのか、どういうルールが働いているのかを丁寧に確認しましょう。解説を読んで自分の言葉で説明できるようになると、理解が深まり、他の問題にも応用が利くようになります。
英作文で文法力をアウトプット!
覚えた文法を「使える」ようにするには、英作文が非常に有効です。例えば、「助動詞canを使って3文書いてみよう」など、文法項目ごとに練習していくとよいでしょう。最初は教科書の文をまねるところからスタートしてもOKです。文法を使って自分で英文を組み立てる経験が、記憶を定着させるうえで大きな力になります。
文法力は英語のあらゆる技能の土台になります。夏休みは、例文暗記でインプット、問題演習で理解、英作文でアウトプットというサイクルを意識しながら取り組みましょう。暗記に偏らず、「使える文法力」を身につけることで、定期テストも入試も得点アップにつながります。地味なようで実は最も効果的な学習、それが文法学習なのです。
文法は「インプット+アウトプット」で定着
第6章:夏の英語学習を成功に導く秘訣
目標設定と継続がカギ!
目標は「数値」と「期間」で明確に
「英語をがんばる」ではなく、
- 「8月末までに英単語を300語覚える」
- 「1週間に3回リスニング練習をする」
といった具体的な数値と期間を設定することが大切です。また、学習を「見える化」するために、チェックリストや学習記録ノートを活用するのも有効です。毎日の学習内容を記録することで、やる気が途切れにくくなります。
「達成感」を演出する工夫をしよう
英語は効果が出るまでに時間がかかるため、途中で不安になることも。そんな時は「短期目標」を設け、小さな成功体験を積むのがポイントです。たとえば、「今日は5つの単語を完璧に覚えた」「英文法問題を10問連続正解できた」など、毎日の学習に“達成感”を取り入れることで、前向きな気持ちを維持できます。
学習時間よりも「習慣化」が重要
夏休みは自由な時間が多いため、「気がつけば勉強していない」ということもありがちです。これを防ぐには、「時間ではなく行動」で学習を習慣づけることが効果的です。たとえば、「朝起きたらすぐに単語10個を復習する」「昼食後に5分間英文を音読する」など、日常生活に学習を組み込むことで自然と続けられるようになります。
夏休みの英語学習を成功させるためには、「明確な目標設定」「毎日の小さな成功体験」「行動ベースの習慣化」が欠かせません。焦らず着実に、英語に触れる時間を日常に取り入れていくことで、夏の終わりには確かな実力が身についているはずです。受験や定期テストで自信を持って臨むためにも、この夏、自分史上最高の学習習慣を作り上げましょう!
夏を制する者が受験を制す!
夏休みは「伸びる」チャンス!
英語力は一日にして成らず。
中学生にとって、英語は得意・不得意が大きく分かれる教科です。しかし、その差は「才能」ではなく「やり方」と「継続」にあります。特に夏休みは、時間に余裕がある分、自分のペースでじっくり英語力を高められる絶好のチャンスです。
本コラムでは、夏の英語学習を効果的に進めるための6つのステップを紹介してきました。
まずは、基礎固めからスタート。単語・文法・発音といった土台を丁寧に見直すことで、学力の土壌が整います。続いて、教科書の活用と定期テスト対策で、実践力をつけていく。そして、リスニングや音読、ライティングといった「使える英語」へのアプローチも忘れてはいけません。
さらに大切なのは、計画的な学習と習慣化の工夫。目標を明確にし、小さな成功を積み重ねることで、モチベーションも維持しやすくなります。「朝5分だけでも英語に触れる」ことの継続が、受験やテスト本番で大きな自信につながります。
この夏をどう過ごすかで、2学期以降の英語力が大きく変わります。「英語は苦手」と思っている人ほど、今が変わるチャンス。まずは、できるところから少しずつ始めて、自分なりの学習スタイルを築いていきましょう。あなたの努力は、必ず未来の力になります!
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文構造の把握が読解の第一歩
まず、長文を読むときに意識してほしいのが「文の骨組み」を見抜くこと。英文は基本的に「主語+動詞+目的語(補語)」という構造でできています。この基本をもとに、文の中心をつかめば、多少わからない単語があっても意味の大筋は理解できます。特に、関係代名詞や分詞のカタマリに注意して読む練習をすると、文章全体の構造が見えてきます。