「語順」を制する者が英語を制する!英語の語順と基本文型マスター講座
「英語が苦手…」
「文の作り方がわからない…」
そんな悩みを抱えている中学生は少なくありません。その原因の多くは、英語と日本語の語順の違いにあります。
日本語では「私は図書館で本を読んだ」と言いますが、英語では「I read a book in the library.」というように、言葉の並べ方=語順がまったく違うのです。この違いを理解しないまま暗記だけで覚えようとしても、英語はなかなか身につきません。
英語をスムーズに使いこなすカギは、
語順のルールを知ることと基本の文型をマスターすること
です。
特に中学生のうちに「5文型」の考え方を身につけておくと、どんな文でもスッと理解できるようになります。たとえば、「誰が(主語)」「どうする(動詞)」「何を(目的語)」という順序が自然にわかるようになると、リスニングやスピーキングの力もぐんぐん伸びていきます。
このコラムでは、「英語って結局どういう順番で並べればいいの?」という疑問に答えながら、英語の語順の基本ルールと5文型の使い方を、中学生にもわかりやすく解説していきます。
勉強が苦手な子も、英語を伸ばしたい子も、まずはここから始めてみましょう!
文法を“感覚”で覚えるのではなく、論理的に理解して使いこなせる英語力を一緒に身につけていきましょう!
目次
第1章:英語が難しいのは語順が違うか
「同じことを言っているのに、なぜか通じない…?」
英語のテストや会話練習で、「伝えたいことはあるのに、英語にするとグチャグチャになる」という経験はありませんか?その原因の多くは、英語と日本語の語順の違いにあります。
日本語では「私は昨日、友達と映画を見た」と言いますが、英語では「I watched a movie with my friend yesterday.」というように、言いたいことの順番が根本的に違うのです。
この「語順」のルールを知らないまま英語を学ぼうとすると、「英単語はわかるのに通じない」「文がうまく作れない」という状態に。
だからこそ、まずは語順の原則をしっかり理解することが大切です。
英語は「結論ファースト」、日本語は「後出しジャンケン」
日本語は、文の終わりまで聞かないと意味が確定しない言語です。
例:昨日、友達と映画館に行って、ポップコーンを食べながら…何をしたの??
一方、英語は必ず「主語+動詞」から始まる言語。
例:I watched a movie with my friend at the theater yesterday.
このように、英語は「結論を先に言う」言語なのです。
主語と動詞を「最初にセットで考える」
英語の文でまず大切なのは、「主語(S)+動詞(V)」をセットで考えることです。これは英語の“基本中の基本”の語順で、どんな長い文でもこの順番は崩れません。
例:I / play / the piano.
She / studies / English.
この順番を意識せずに、「日本語をそのまま英語にしよう」とすると、
✖「ピアノを私は弾く」→ 語順がバラバラになって通じないという失敗につながります。
英語は「設計図」、順番通りに組み立てるだけ!
英語は、「自由に並べても意味が通じる日本語」と違い、並べる順番で意味がガラリと変わる言語です。
たとえば、
- The cat chased the dog.(ネコがイヌを追いかけた)
- The dog chased the cat.(イヌがネコを追いかけた)
単語は同じでも、順番が変わるだけで意味が逆になります。これは、英語が「語順=意味そのもの」という言語だから。だからこそ、英語はパズルではなく、正しい順に組み立てる“設計図”として考えると、ぐっと理解しやすくなります。
語順の“感覚”を“理解”に変えよう!
英語が「なんとなく難しい」と感じる原因の一つは、語順の感覚が日本語と大きく違うことにあります。でも、逆に言えば、語順のルールを理解してしまえば、英語はどこまでもシンプルです。まずは「主語+動詞」を意識し、英語の語順の流れをつかむこと。これが、英語力アップへの第一歩です。
第2章:中学生がまず覚えるべき5文型とは?
文がスッと読める「型」を身につけよう!
英語の文は、「単語を並べて作る」ものと思われがちですが、実はすべて決まった「型」=文型(ぶんけい)に当てはめて作られています。
この文型を知らずに英語を読んだり書いたりすると、「どこが主語?どこが動詞?なんでこうなるの?」と混乱してしまいがちです。
でも安心してください。英語の文型は全部でたった5つしかありません。
この「5文型」が理解できれば、
英語の語順がパズルのように整理され、
「読む・書く・聞く・話す」
すべてがスムーズになります!
まず覚えよう!英語の5文型
■補足説明
- 第1文型:動作だけのシンプルな文
- 第2文型:主語を説明する語がつく
- 第3文型:「~を」にあたる語がある
- 第4文型:「~に~をあげる」など
- 第5文型:OをCの状態にする
よく出る「第3文型」と「第1文型」から攻略しよう!
🟩 第3文型(SVO)
- 「~を」「~が好き」など、一番使われる文型です。
- 例:I play soccer. / She watches TV.
🟦 第1文型(SV)
- 主語と動詞だけのシンプルな文。
- 例:It rains. / He runs.
「補語」と「目的語」の違いを整理しよう!
文型で混乱しやすいのが、「補語(C)」と「目的語(O)」のちがいです。
- 目的語(O)は、動詞の“対象”になる語。
- 例:I eat pizza.(ピザを食べる)
- 補語(C)は、主語や目的語を説明する語。
- 例:She is kind.(彼女は優しい)
ポイントは、Cは「=(イコール)」の関係になっていることです。
この違いがわかると、英文の構造がはっきり見えるようになります!
文型は「語順のガイドマップ」!
英語の文型は、英語の語順をスムーズに組み立てるための“地図”のようなもの。「英語って何から考えればいいの?」という迷子状態から脱出させてくれる、最強のナビゲーションツールです。
まずは「主語+動詞」の基本を押さえて、第3文型・第1文型から慣れていきましょう。
第3章:追加情報の関わり方
語順優先!ツッコミの順序「何を?どこで?いつ?」
英語の語順には、ある“お約束”があります。それが「何を?どこで?いつ?」の順番。この順番を守ることで、英語の文はグッと自然で伝わりやすくなります。日本語とは違い、英語では「伝えたいことの順序」がハッキリ決まっているのです。
たとえば、「私は昨日学校で英語を勉強しました。」という日本語の語順をそのまま英語にすると、意味が通じにくくなってしまいます。
英語ではこれを、
「主語+動詞+何を(目的語)+どこで(場所)+いつ(時間)」
の順で並べるのがルールです。
「どこで?」は“場所の情報”
次に来るのが「どこで?」という場所の情報(場所の副詞句)。
例えば:
- I play the piano at home.(私は家でピアノを弾きます)
- She reads a book in the library.(彼女は図書館で本を読みます)
この位置がずれると不自然な文になるので要注意です。
「いつ?」は“最後に伝える時間の情報”
最後に来るのが「いつ?」という時間の情報(時間の副詞句)です。
例えば:
- I play the piano at home every day.(私は毎日、家でピアノを弾きます)
- She reads a book in the library on Sundays.(彼女は日曜に図書館で本を読みます)
この順番を守ることで、伝えたい情報がスムーズに届く英文になります。
「伝えたい順」に並べれば伝わる!
ポイントは「動詞のすぐ後ろに目的語、そのあとに場所、最後に時間」。この並べ方を意識するだけで、あなたの英語が一気に伝わる英語に変わります!
第4章:疑問文・否定文も語順がカギ!
基本の形をおさえよう
英語の語順をしっかり理解してきたみなさん。ここからはさらに一歩進んで、「疑問文」と「否定文」の語順にチャレンジしていきましょう。日本語では「〜ですか?」「〜ではありません」と語尾を変えればOKですが、英語では語順そのものが変わります。
つまり、語順こそが「質問」や「否定」を表す最大のヒントになるのです。
この章では、疑問文と否定文の基本の形を整理し、「見た瞬間に形がわかる」力を養います。
be動詞の疑問文と否定文
語順と「not」の位置がポイント!
be動詞(am / is / are)を使った疑問文・否定文では、主語と動詞の語順の入れ替えがポイントです。
- 肯定文:You are a student.(あなたは生徒です)
- 疑問文:Are you a student?(あなたは生徒ですか?)
→ be動詞が主語の前に!
否定文では、be動詞の直後に「not」を置きます。
- 否定文:You are not a student.(あなたは生徒ではありません)
一般動詞の疑問文と否定文
「do / does」を使いこなそう
be動詞以外の動詞(run, play, studyなど)を使うときは、疑問文・否定文の形が変わります。ここで登場するのが「do / does」です。
- 肯定文:You play soccer.(あなたはサッカーをします)
- 疑問文:Do you play soccer?(あなたはサッカーをしますか?)
- 否定文:You do not play soccer.(あなたはサッカーをしません)
主語が「he / she / it」のときは「does / does not」に変わり、動詞は原形になります。
- 肯定文:He plays soccer.
- 疑問文:Doeshe play soccer?(←「play」に注目!)
- 否定文:He does not play soccer.
疑問詞がつく疑問文
「5W1H」は文頭に置こう!
「何を?」「どこで?」「いつ?」といった疑問詞(What, Where, When, Why, Howなど)が文の先頭に来るタイプの疑問文もあります。
- Whatdo you study?(あなたは何を勉強しますか?)
- Where does she live?(彼女はどこに住んでいますか?)
この場合も「do / does」が続きますが、疑問詞が必ず先頭にくるのがルールです。
疑問文・否定文の語順マスター=「使える」英語力の大きな一歩
第5章:疑問文も命令文も!
語順で読み解くパターンの違い
英語の文には「文の種類」があります。ふだん見かける「ふつうの文(平叙文)」だけでなく、「質問の文(疑問文)」や「命令の文(命令文)」など、相手に対してどんな意図を持っているかによって語順が変化します。この章では、「語順」に注目しながら、それぞれの文の形と使い方を見ていきましょう。
語順ルールを知っておけば、どんな文でもスムーズに作れるようになります!
疑問文の基本ルール
「Do/Does/Didの使い方」
英語の疑問文は、まず動詞の種類に注目します。一般動詞を使う文では、「Do」や「Does」「Did」を文頭に置くだけで疑問文が作れます。
-
例:You play tennis.(あなたはテニスをする)
→ Do you play tennis?(あなたはテニスをしますか?) -
例:She likes cats.(彼女はネコが好き)
→ Does she like cats?(彼女はネコが好きですか?)
ここでは主語と動詞の語順が逆転しているように見えますが、Do/Doesが文頭に来ることで「質問のサイン」を出しているわけです。
be動詞の疑問文
「そのまま前に出すだけ」
be動詞(am, is, are, was, were)を使った文の場合は、そのままbe動詞を文頭に出すだけで疑問文になります。
-
例:You are a student. → Are you a student?
-
例:He is hungry. → Is he hungry?
「DoやDoesを使うのかな?」と迷いそうですが、be動詞の場合は余計な助動詞は使いません。この違いをしっかりおさえておきましょう。
命令文は主語を省いてスタート!
命令文では、主語「You」は省略され、動詞の原形から文が始まるのが特徴です。
- 例:Sit down.(座って)
- 例:Be quiet.(静かにして)
- 例:Don’t run.(走らないで)
注意点として、「Don’t」で始める命令文は否定の命令になります。これも英語の語順がカギ。日本語のように「〇〇しないで」と後ろに否定をつけるのではなく、文の最初で禁止する気持ちを示すんです。
文の形はとてもシンプル
第6章:語順マスターの総仕上げ!
覚えただけじゃ終わらない!使える英語へ
これまでの章では、英語の語順や基本文型のルールをわかりやすく学んできました。「主語+動詞」の基本に始まり、「何を?どこで?いつ?」のツッコミ順や疑問文・否定文の形、そして「第5文型」まで。文法をただ暗記するだけでなく、「なぜその語順になるのか?」という理由まで理解できたことで、読者の皆さんはきっと英文を読む力も書く力も伸びてきたことでしょう。
でも、せっかく覚えた語順も、使わなければすぐに忘れてしまいます。最後のこの章では、
「覚えた知識をどうやって自分の力にするか」
をテーマに、英語の語順を活かした学習法を紹介します。
日本語との違いを意識して「英語脳」を育てよう!
日本語は「私は/昨日/図書館で/本を/読みました」のように、文の順番がかなり自由ですが、英語では「I read a book at the library yesterday.」のように決まった順序があります。
この違いに慣れるには、「英語を英語の語順のまま理解する練習」が必要です。たとえば簡単な英文を読むとき、「日本語に訳す」のではなく、「英語のままイメージする」ことを意識しましょう。
語順を使って「英作文」にチャレンジしよう!
学んだ語順を使って、自分のことを英語で書いてみましょう。たとえば、以下のような文を自分の生活に合わせて書き換えてみると効果的です。
-
I play soccer at school every day.
→「毎日どこで何をしているか?」を語順どおりに並べる練習 -
She doesn’t like math.
→否定文の形を真似して作文 -
What do you eat for breakfast?
→疑問文の形を覚えて質問を作ってみる
実際のテストやスピーキングで差をつけるコツ
英語の語順に強くなると、テストでの並び替え問題や英作文がグンと解きやすくなります。さらに、英語を話すときも「単語は知っているけど並べ方がわからない…」という悩みが少なくなります。
コツは、「主語→動詞→そのあと」のパターンを常に意識すること。難しい文でも、まず主語と動詞を見つけるクセをつけましょう。
語順を味方につけて、英語をもっと得意に!
英語の語順は、最初は戸惑うかもしれませんが、一度コツをつかめばとてもシンプルです。日本語とは違うルールを「知らないまま覚える」のではなく、「なぜそうなるか」を理解しながら学ぶことで、英語の見え方がガラリと変わります。
このコラムで学んだ内容を日々の学習に取り入れて、
「語順感覚」を育てていけば、
きっと英語がもっと得意になり、
楽しくなっていくはずです!
語順を理解すれば、英語はもっと楽しくなる!
英語学習のカギは、「語順」にあります。このコラムでは、中学生の皆さんが英語の語順をしっかり理解し、自信をもって英文を作れるようになることを目指して、6章にわたって解説してきました。
英語は「語順のルール」を知れば知るほど、スムーズに理解できるようになります。最初は難しく感じるかもしれませんが、「型」を覚えることで、英語はもっと簡単で楽しいものになります。
ぜひ、このコラムをきっかけに、語順を味方につけて、英語に自信を持って取り組んでください!
お子さまの学習にお悩みの保護者の方へ。
当塾では、一人ひとりの理解に合わせた“意味のある学び”を大切にした指導を行っています。「〇〇がニガテ」「家庭学習で何をすればいいかわからない」といったご相談も、お気軽にお寄せください。まずは、無料体験授業で教え方の違い、学びの楽しさをご体感ください。
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「何を?」は“動詞のすぐ後ろ”が定位置!
「何を?」に当たるのが目的語(object)です。英語では、動詞のすぐ後ろに「何をしたのか」を置きます。
例えば: