新中学1年生の英語準備はこれで完璧!小6のうちに身につけたい英語基礎力と家庭学習法

小学校6年生の冬から春にかけて、多くのご家庭で聞こえてくることがあります。
「中学の英語って急に難しくなるって本当?」
「つまずかずにスタートできる準備って何をすればいいの?」
新中学1年生を迎えるにあたって、不安を感じているのは生徒だけではありません。保護者の方も、「いまのうちに、どんなサポートができるのか」を知りたいと思われているのではないでしょうか。
実は、英語は中学1年生の1学期で“得意・苦手”が大きく分かれやすい教科です。
その理由は、小学校英語と中学校英語では「求められる力」が大きく変わるからです。小学校では“聞く・話す”を中心に英語に親しむ授業がメインでしたが、中学校では 読み書き・文法・語彙 が本格的にスタートします。とくに、新中1が必ずと言ってよいほどつまずくポイントが be動詞と一般動詞の違い、そして 語順の理解不足 です。さらに、英単語量も一気に増え、リスニング内容も高度になります。

逆にいうと、小6の段階でこれらの基礎を少しだけ準備しておくだけで、中学校英語のスタートは驚くほどスムーズになります。
「英語って意外とできるかも!」
「自信をもって授業に参加できる!」
——そんな前向きなスタートが切れるのは、事前のちょっとした準備があるかないかで大きく変わります。
このコラムでは、
- ・小学校英語と中学校英語の違い
- ・小6のうちに固めたい基礎力
- ・つまずきやすいポイントの解消法
- ・家庭でできる短時間の学習習慣
- ・リスニング、スピーキングの準備方法
- ・中学入学までに整えておきたいチェックリスト
これらを6章にわたり、保護者の方にも、新中1になる生徒にもわかりやすく解説します。
英語が得意になるために必要なのは、「特別な才能」でも「長時間の勉強」でもありません。
大切なのは、正しい方向で、少しずつ積み重ねること。
その第一歩として、今日からできる“中学英語の準備”を一緒に進めていきましょう。このコラムが、新学期を自信いっぱいで迎えるための確かな手助けとなれば幸いです。
目次
第1章|小6から始める“中学英語の準備”とは?
中1でつまずく理由と成功のポイント
小学校から英語が必修化され、今の小6生はすでに英語に触れています。しかし、中学校に進むと、多くの生徒が「急に英語が難しくなった」と感じるのも事実です。楽しく慣れることが中心だった小学校英語から、成績のつく“学ぶ英語”へと切り替わるため、準備なく中学に入ると最初の数か月でつまずいてしまうケースが非常に多いのです。
この章では、なぜつまずくのか、そして小6からどんな準備をしておくと良いのかを明確にし、安心して新学期を迎えるための土台をつくります。
小学校英語と中学校英語の「決定的な違い」
小学校英語と中学英語の最も大きな違いは、“目的”と“求められる力”がまったく変わることです。
小学校英語(慣れ・コミュニケーション中心)
- ・聞く、話すが中心
- ・文法の細かい説明はほとんどなし
- ・書く量が少ない
- ・失敗OK、楽しむことが目的
中学校英語(読み書き・文法中心)
- ・文法を体系的に学ぶ
- ・英単語を正しく書ける必要がある
- ・定期テストで評価がつく
- ・理解して使える力が必要
つまり、“なんとなく英語に触れる” から “正確に使う英語” へとシフトします。ここに対応できないと、「わからないことが増える → 苦手意識が強まる」という悪循環に陥りやすいのです。
新中1がつまずきやすい3つのポイント
① be動詞と一般動詞の区別
最初の単元からつまずきやすいテーマです。小学校では「I am〜」「You are〜」など決まり文句で覚えているため、be動詞と一般動詞の役割の違いを理解するところで混乱しがちです。
② 英単語不足
中1で覚える英単語は約600〜700語。小学校の倍以上の語彙量が必要で、「単語が書けない→文が書けない」状況に陥る生徒が非常に多いです。
③ 英語の語順(“主語+動詞”)が理解できていない
日本語とは語順がまったく違い、
- ・単語を並べる順番
- ・動詞の位置

これがつかめていないと、書くことも読むことも難しくなります。
小6から準備すると“成功率が上がる”理由
中学英語は、最初の1〜2か月が勝負です。この時期に「わかる」「できる」という感覚を得られると、英語はその後、得意科目になりやすい傾向があります。
小6から準備しておくメリットは次のとおりです。
① 中1でのスタートダッシュが決まる
英単語や語順の土台があるだけで、授業がスムーズに理解でき、「できる!」という成功体験が増えます。
② 自信がつき、英語に前向きになる
英語は気持ちの影響が大きい教科です。「自信がある → 授業を積極的に聞ける → 定着する」という良い循環をつくれます。
③ 苦手意識が生まれる前に対策できる
苦手意識ができてからの挽回より、できる状態で中学に入ったほうが圧倒的にラクです。
次の章では、この準備のために「小6で固めたい基礎力」をより具体的に解説していきます。
第2章|小学生のうちに固めたい英語の“基礎力”
単語・発音・語順の土台づくり
中学英語のスタートをスムーズにするために、小学生のうちに準備しておきたい「英語の土台」はそれほど多くありません。むしろ、必要なことを必要な分だけ整えておくほうが、無理なく継続でき、確実に力になります。
この章では、新中1になる前に必ず身につけておきたい3つの基礎と、それを定着させるためのポイントを紹介します。どれも難しい内容ではなく、ちょっとした習慣で大きな力につながるものばかりです。
小6で絶対に身につけたい“3つの基礎力”
中学英語でつまずかないために必要な基礎は、次の3つに絞られます。
① アルファベット・フォニックス(発音とつづりの関係)
アルファベットを丁寧に書けることは大前提ですが、もう一歩進めて 「フォニックス」 を理解しておくと効果が大きくなります。フォニックスとは、発音とスペル(つづり)の関係性を学ぶ方法で、これを知っていると、
- 「聞いた単語が書ける」
- 「知らない単語が読める」
ようになり、中学でのリスニング・読解が格段に楽になります。
② 英単語の覚え方(名詞・動詞・形容詞の基本語彙)
小学生がやるべき単語学習は、難しい単語をたくさん覚えることではありません。まずは生活の中でよく使う 名詞(school, book など)/動詞(play, like など)/形容詞(big, good など) の “基本語彙” を確実に覚えることが大切です。さらに、
-
見て覚える → 書いて覚える → 声に出して覚える
この3ステップを習慣化すると、記憶に長く残ります。
③ 英語の語順(“主語+動詞”の感覚)
英語の根本は「語順」です。特に重要なのが、“主語+動詞”=英語の骨組み を理解すること。たとえば、
- I play soccer.
- He is tall.
このように、主語のあとに必ず “動詞(play など)” か “状態(is など)” が来るという感覚を、小学生のうちに身につけておくと、中学での文法理解が驚くほど楽になります。

「書ける」「読める」まで仕上げる重要性
小学校では「聞く・話す」が中心でしたが、中学に入ると「読む・書く」が要求されます。そのため、小学生の段階で“書ける力” と “読める力” に意識を向けておくことが大切です。
- 書ける=アルファベット・単語を正確に書けること
- 読める=フォニックスの知識を使って読めること
この2つができていると、
- ・単語テストで点が取れる
- ・教科書本文がスムーズに読める
- ・新しい文法が理解しやすい
と、中1の1学期が圧倒的にラクになります。
逆に、読み書きが苦手なままだと、
- 単語が覚えられない
- → 文が書けない
- → テストが不安
- → 英語が苦手
という悪循環につながるため、入学前に整えておくメリットはとても大きいのです。

正しい発音が“中学のリスニング力”につながる理由
リスニングが苦手な中1の多くは、実は 発音の知識不足 からつまずいています。英語の音とつづりの関係を理解していないと、聞こえた音を「どの単語か」推測できず、テストでも得点が伸びません。
フォニックスを小6の段階で少し学んでおくだけで、
- “聞いた音を文字に変換できる”
- “単語が聞き取りやすくなる”
といった効果が生まれます。
また、短いフレーズを声に出して読む練習(音読)は、スピーキングだけでなく、リスニングの強化にも直結します。
「自分で発音できる音は、聞き取れるようになる」
これは英語学習でよく言われる法則で、小学生にも当てはまる重要ポイントです。
小学生向けの“無理のない”練習方法
小6のうちに特別な教材を使う必要はありません。大切なのは 短く・やさしく・楽しく 続けることです。
おすすめの練習方法は次のとおりです。
- ・アルファベットの丁寧な書き練習(1日5分)
- ・フォニックス動画を見て、声に出す練習
- ・身近な英単語10語を「読む+書く+声に出す」
- ・1行の短文を音読(I like music. など)
- ・英語アプリや動画で耳慣らし(好きなジャンルでOK)
これらは1日10〜15分ででき、小学生でも無理なく継続できます。
次の章では、中1で最初につまずく「be動詞と一般動詞」の理解を、小学生のうちにどう準備できるかを詳しく解説していきます。
第3章|新中1のつまずきNo.1!
“be動詞と一般動詞”を小6のうちに理解する方法
中学英語が始まって、もっとも多くの生徒が最初につまずくポイント
――それが 「be動詞と一般動詞の違い」 です。
英語の教科書では最初に “I am〜”、つづいて “I play〜” のような文が出てきますが、
- 「am と play の違いは?」
- 「いつ am を使うの?」
という疑問が一気に押し寄せてきます。小学生の段階でこの区別をしっかり理解できていると、中学1学期のスタートが驚くほどスムーズになります。
be動詞と一般動詞の違い=「状態」と「動作」
小学生にも分かりやすい説明はとてもシンプルです。
-
be動詞(am / is / are)= 状態をあらわすことば
例:I am happy.(私はうれしい状態です)
She is a student.(彼女は学生という状態です) -
一般動詞(play / run / like など)= 動作や行動をあらわすことば
例:I play soccer.(私はサッカーをする)
He likes dogs.(彼は犬が好き=「好き」という心の動作)
日本語では「〜です」「〜する」など、どちらも同じ形で表現できますが、英語は「状態」と「動作」を“別の文法”として扱う言語 です。
ここが中学最初の“壁”になりやすい理由です。
よくある混乱例を先に知っておくとラク!
中学1年で多い間違いは次のようなパターンです。
-
I am play soccer.(×)
→ “am” と “play” を同時に使ってしまう -
He are a student.(×)
→ 主語とbe動詞の組み合わせが合っていない -
She is like cats.(×)
→ 一般動詞 like に be動詞を足してしまう
これらはすべて「be動詞と一般動詞の使い分け」があいまいなことが原因。小6のうちに“役割が違う2つの動詞”として整理しておくことで、こうしたミスは大幅に減らせます。
小学生でも理解しやすい「動作/状態」の感覚づくり
英語が苦手な子ほど、
- “be動詞=イラストで状態を表す”
- “一般動詞=動作の絵を入れる”
と整理すると理解が早まります。

小6でもできる予習方法:書き換え練習が最強
中1で急に英語が得意になる子には共通点があります。それは 肯定 → 否定 → 疑問 に書き換える練習をしている ということ。
● be動詞
- 肯定:I am happy.
- 否定:I am not happy.
- 疑問:Are you happy?
● 一般動詞
- 肯定:I play soccer.
- 否定:I do not play soccer.
- 疑問:Do you play soccer?
この“3つセット”で覚えると、「文の仕組み」が自然と身につきます。小6でも2〜3個の例文を使えば無理なく取り組めます。
保護者がサポートしやすい学習ステップ
小学生に文法を説明するのは難しそうに感じますが、ポイントはたったの3つです。
-
「状態」か「動作」かを一緒に確認する
「これは動いてる?動いてない?」など、絵カードで判断するだけでもOK。 -
文を声に出しながら書かせる
書く速度が遅い子にも効果的で、語順の感覚が育つ。 -
間違いを指摘しすぎない
「be と play はいっしょに使わないよ」を優しく繰り返すだけで十分。
家庭でもこの3つの習慣を取り入れるだけで、理解度は大幅にアップします。
be動詞と一般動詞の違いは、中学英語の理解を大きく左右する最初の重要ポイントです。小学生の段階では、「動作を表す言葉(一般動詞)」と「状態を表す言葉(be動詞)」というシンプルな軸でとらえることで、複雑な文法用語を使わずに直感的に理解できます。
中学英語の最初の壁でつまずかず、むしろ「わかる!」「できる!」という成功体験を積むためには、小6の今こそ絶好のタイミングです。小さな準備を積み重ね、安心して新学期を迎えられる土台を一緒に作っていきましょう。
第4章|家庭でできる“無理のない英語学習習慣”
1日10分の積み重ねが力になる
中学で英語が得意な子たちには、ある共通点があります。それは「毎日の小さな積み重ねが習慣になっている」 ということ。
特に、小6の時期は “英語を日常に取り入れる” 最初のタイミングとして最適です。英語は短期集中で一気に伸びる科目ではなく、少しずつ触れ続けることで土台が強固になっていきます。
ここでは、家庭で無理なく取り入れられる学習習慣を3つ紹介します。
小6から習慣化したい3つの家庭学習
1. 英単語の音読・書き練習
小学生は「耳で覚える力」がとても高い時期です。まずは 英単語を“声に出す+書く”セットで続けることがポイント。3〜5個の単語でもかまいません。毎日少しずつ取り組むことで、中学の教科書に出てくる基本語彙の定着が格段に良くなります。

2. 短文の音読(1日に1つでOK)
文章を丸暗記する必要はありません。大切なのは語順の感覚を身体で覚えること。
- I am happy.
- I play soccer.
- This is my pen.
など、簡単な文を毎日1つ声に出すだけで、英語の「並びのルール」に強くなります。

3. アプリや動画で“耳慣らし”をする
短い英語のアニメ、フォニックス動画、発音練習アプリなど、遊び感覚で続けられるコンテンツは非常に強力 です。1〜3分の短い動画でも「英語の音」に触れるだけで、中学のリスニングの理解スピードが圧倒的に変わります。

“長時間より短時間”の方が定着する理由
子どもの集中力は学年により異なりますが、小学生は特に15分前後が限界。長時間机に向かっても内容が頭に残らず、「英語=しんどい」という印象になってしまいます。
それよりも、
- 短時間 × 毎日少しずつ
- → 記憶の“再接続”が起こり、定着率が高まる
という学習効果が得られます。
英語は“筋トレ”のような科目です。無理なく続けられる負荷でコツコツ積み重ねることが、成績アップへの近道です。
保護者ができる声かけ・環境づくり
保護者のサポートは「教える」ことよりも、習慣が続くように“場を整える”こと が大切です。
- ・「今日はどの単語にする?」と選ばせる
- ・テーブルに英語ノートを置いておく
- ・英語動画をリビングで一緒に見る
- ・小さく達成できたら「続けていてすごいね!」と声をかける
英語を特別なものにせず、生活の中に溶け込ませることで、子どもは自然と「英語は身近なもの」という感覚になります。
勉強を嫌がらない工夫
英語学習を続けるうえでいちばんの障害は「やる気の波」。
そこで、次のような工夫が効果的です。
1. 見える化
カレンダーに「できた日」にシールを貼るだけで、達成感が大きくなります。
2. ごほうび設定
- 「10日続いたら好きなスイーツ」
- 「20日続いたら新しい文房具」など、
続ける喜びを作るとモチベが続きます。
● 3. アプリ活用
フォニックスや英単語ゲーム型アプリは、“英語=勉強”ではなく“遊び”として自然に触れられる大きな武器です。
第5章|リスニング・スピーキング力を伸ばす
小学生が今から始める英語耳づくり
中学英語が大きく変わってきている今、「読む・書く」だけでなく リスニング、スピーキングの比重がぐっと高く なっています。とくに定期テストや入試でも“聞く力”の重要性が増しており、小学校での学びとのギャップを感じる新中1も少なくありません。
しかし、実は小学生のうちからできる準備は多くあります。ここでは、中学で伸びるための“英語耳”と“話す力”を作る具体的な方法を紹介します。
英語耳を育てる簡単な方法(毎日5分でOK)
英語耳=英語の音の特徴を脳がキャッチしやすい状態。これは、小学生が最も伸ばしやすい能力のひとつです。特別な教材は必要ありません。
次の2つを続けるだけで、確実にリスニング力が変わります。
1. シャドーイング(まねして言う)
短いフレーズを聞いて、そのまま後に続いて発音する練習です。聞いた音を即座に再現しようとすることで、脳が「英語のリズム・イントネーション・音のつながり」を吸収します。
▼練習例
- How are you?
- I like music.
- This is my bag.
難しく考えず、1日5回まねするだけでOK。
2. 英語音声に触れる時間を増やす
耳を慣らすには“量”が大切です。ただし長時間は不要。1〜3分の短い動画で十分効果があります。
- フォニックス動画
- 子ども向け英語アニメ
- 英語絵本の読み聞かせ音声
これらを毎日少しずつ聞くだけで、中学のリスニングが格段に楽になります。

スピーキング=「短いフレーズの暗唱」で十分な理由
よく「英会話をさせないと話せるようにならないのでは?」と心配されますが、小学生には 短いフレーズの暗唱 が最も効果的です。
● 理由1:英語の語順が“型”として身につく
- I like 〜.
- I want 〜.
- This is 〜.
など、頻出の型を暗唱しておくと、中学の英作文が驚くほどスムーズになります。
● 理由2:発音の土台がつく
音声をまねして暗唱することで、自然な発音・アクセントが身につきます。
● 理由3:苦手意識が生まれにくい
「言えた!」という小さな成功体験が積み上がると、話すことへの抵抗がなくなります。
家庭で使える無料・低コスト教材
家庭学習では、コストをかけなくても質の高い教材が十分そろいます。
- ・無料の英語学習動画サイト(フォニックス・子ども向け英語)
- ・音声付き英語絵本アプリ
- ・子ども向け英単語アプリ(ゲーム型)
- ・教育系YouTubeチャンネル(英語童謡・英語アニメ)
- ・学校教科書の音声データ(ダウンロード可能な場合あり)
音声学習のポイントは、“子どもが自分で操作できる簡単なものを選ぶこと”。自分で扱える教材は自発的に続けやすく、「やらされている感」をなくしてくれます。
- ・小学校英語→中学リスニングには“理解しながら聞く力”が必要
- ・シャドーイングや短い動画だけでも英語耳は確実に育つ
- ・スピーキングは短いフレーズの暗唱からで十分
- ・無料教材だけでも十分に中学準備はできる
中学に入るとリスニングの比率は一気に増えます。今のうちに「英語の音」に慣れておくことで、授業がスムーズに理解でき、定期テストでも大きなアドバンテージになります。
第6章|自信を持って新学期を迎えるために
中学入学までに“ここまでできればOK”チェックリスト
小6の春から中1の春までは、英語を伸ばすうえで最も差がつく時期です。とはいえ、「どこまでできれば中学英語についていけるの?」という不安を持つ保護者も多いはず。
そこで、この章では“中学入学までに整えておきたい5つの基準”をチェックリストとしてまとめました。
英語は完璧でなくて大丈夫。むしろ今のうちに 「できる!」「わかる!」を積み重ねて自信を持つこと が、新学期のスタートダッシュにつながります。
小6の春〜中1の春までに整えておくべき5つの基準
1. アルファベットと基本単語が書ける
中学の英語は「書けること」が前提で進みます。大文字・小文字が正しく書け、cat / dog / run / happy などの基本単語が書ければ十分。
2. “主語+動詞”の語順がわかる
英語の大前提は主語(誰が)+動詞(どうする)。この型が身についていると、中学の文法が一気に理解しやすくなります。
- 例)
- I play soccer.
- She is happy.
3. be動詞/一般動詞の基本文が作れる
中1のつまずきNo.1のポイント。ここがクリアできていれば、英語のスタートの半分は成功です。
- be動詞:I am〜/He is〜
- 一般動詞:I play〜/They like〜
肯定・否定・疑問の3種類が作れれば完璧です。
4. 短い英文の音読ができる
音読は「語順」「発音」「リズム」を身につける最強の方法。1文だけでも、毎日声に出していれば中学の教科書がスラスラ読めるようになります。

5. 英語への苦手意識がない
もっとも大切なのは 「英語って少し楽しいかも」 と思えていること。苦手意識がなければ、授業がわからなくなったときにも立て直しが早く、成績も伸ばしやすくなります。
家庭でできる“最終確認方法”
中学入学前に、次のような方法で軽くチェックしておくと安心です。
-
・親が短い日本語文を読み、英語で言えるか試す
(例:「私はサッカーが好きです」→ I like soccer.) -
・1分間で書ける単語数を測ってみる
ゲーム感覚でOK。 -
・音声(無料アプリ、教科書音声)に合わせて音読してみる
-
・be動詞と一般動詞の文を混ぜてクイズにする
「これはbe動詞?一般動詞?」の判断練習。
これらは10分程度でできるため、負担になりません。
中1の1学期で成績を伸ばすための“スタートダッシュ戦略”
中学英語は、最初の1〜2か月が勝負。ここを乗り切れば、その後の内容がグッと理解しやすくなります。
- ・ポイント1:教科書の音読を毎日5分
- 理解度とテストの得点力が上がります。
- ・ポイント2:単語は“毎日少しずつ”
- 1日5個 → 1週間で35個。これだけで定期テストが余裕に。
- ・ポイント3:わからない文法は、翌週までに解決
- つまずきを持ち越さないことが重要。
- ・ポイント4:授業で習った文は、家で3回書き写す
- 書くことで語順が記憶に定着します。
英語は「やる気があるときにまとめてやる」より、“短時間でも毎日触れる”方が確実に伸びます。保護者の役割は「教える」ことではなく、子どもが続けられる環境を整えてあげること です。
-
「今日はどの文読んでみる?」
-
「昨日より発音よくなったね!」
-
「10分だけ一緒にやろうか」
そんな声かけが、子どもにとって大きな安心と励ましになります。
英語学習の目的は、テストで点を取ることだけではありません。「わかる楽しさ」や「伝わる喜び」を感じながら、新しい世界への一歩を踏み出すこと。
中学入学までの準備で、その第一歩は必ずつくれます。そして、あなたのサポートがあれば、お子さまは自信を持って新学期を迎えられます。
新中学1年生として英語をスタートする際、多くの小6生は、
- 「何から始めればいいかわからない」
- 「中学についていけるか不安」
という気持ちを抱えています。しかし、英語は決して難しい科目ではなく、小学校のうちに土台を少しずつ積み上げることで、中学でのつまずきを大幅に減らせる科目です。

本コラムでは、
小学校英語と中学英語の決定的な違いや、新中1がつまずきやすいポイントを整理しました。中学英語は文法中心で読み書きの比重が増えるため、事前に基礎を理解しておくことが重要です。
アルファベット・フォニックス・基本単語・語順といった、短時間でも確実に身につけられる基礎力を紹介しました。これらは「書ける・読める」力をつけることで、中学の学習がぐっとスムーズになります。
多くの中1生が最初につまずく「be動詞と一般動詞」の理解方法を解説し、小6の段階からの例文練習や書き換え練習による予習の重要性を示しました。
家庭で無理なく続けられる学習習慣として、1日10分の単語練習や短文音読、アプリや動画での耳慣らしの方法を紹介。短時間でも毎日積み重ねることの重要性と、保護者による環境づくり・声かけの工夫を強調しました。
リスニングとスピーキングの力を伸ばす方法を取り上げました。シャドーイングや短いフレーズの暗唱、家庭で使える無料・低コストの教材活用によって、英語耳と話す力を自然に育てられることを解説しています。
「ここまでできればOK」のチェックリストを示し、アルファベットや基本単語、語順や文作成の力、音読力、英語への苦手意識の有無といった、入学までに整えておきたい基準をまとめました。家庭での最終確認方法や、中1の1学期で成績を伸ばすためのスタートダッシュ戦略も具体的に紹介しています。

英語の楽しさを実感できる日々が、必ず訪れます。
お子さまの学習にお悩みの保護者の方へ。

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小学校英語 → 中学校のリスニングで必要な力の違い
小学校英語は「英語に親しむ」「英語の音に慣れる」ことが中心で、ALTの発音を聞いたり、簡単なフレーズをまねしたりする学習が多いです。一方、中学校のリスニングは “意味を取りながら聞く力” が求められます。
中学のリスニングで必要な力
小学校ではあまり鍛えられないこれらの力は、小6から少しずつ音声に触れる時間を増やす ことで確実に伸びていきます。