【中学数学】式と計算・方程式がニガテになる理由とその克服法

 

 

第1章:なぜ「式と計算」でつまずきやすいのか?

算数から数学へ

見た目は似ているけれど

中学生になると、数学の最初の単元で「式と計算」を学びます。一見すると、小学校の算数と同じように感じるかもしれません。しかし、内容は大きく異なります。
小学校では、「3+5=8」などの計算結果を求めることが中心でしたが、中学校では「文字(xやy)」を使って数量の関係を表現することが求められます。ここで多くの生徒が戸惑い、「よくわからないまま進んでしまった」という声が増えるのです。

「式の意味」がわからないまま暗算感覚で進んでしまう

たとえば「x+3」という式。この式が何を意味しているのかを考えず、「xに3を足す」とだけ覚えてしまうと、応用問題や文章題になったときに対応できません。
式はただの記号ではなく、「ある数に3を足した結果が何か」を文章で表す言葉のようなものです。
この「式=言葉」という感覚がないまま進んでしまうと、次の「方程式」や「関数」の単元でも、理解が追いつかなくなってしまいます。

手順だけで進んでしまう学習の落とし穴

学校の授業やワークの多くは、「この手順で解きましょう」という説明から始まります。もちろん解き方を覚えることも大切ですが、なぜその手順になるのかを理解しないまま丸暗記で進めると、「応用がきかない」「忘れやすい」といった問題が出てきます。

たとえば、文字式の計算で「同類項をまとめる」と言われても、「なぜそうするのか」がわかっていないと、似たような問題でも間違えてしまうことがあるのです。

「なんとなく解ける」から「しっかり理解する」へ

数学の最初の単元は、この先のすべての単元に関わる“土台”となります。
「式って何?」「何のために使うの?」という基本的な疑問にきちんと向き合いながら、意味を理解した上で計算をすることが、数学を得意にするための第一歩です。

次章では、

 

さらに生徒が苦手意識を持ちやすい「方程式」について、

わかりにくさの原因と考え方のコツを解説していきます。

 

 

 

 

第2章:「方程式」がわからないと感じるのはなぜ?

等号(=)の本当の意味、わかっていますか?

中学1年生で学ぶ「方程式」は、多くの生徒が「なんとなくわかるけど、スッキリしない」と感じやすい単元です。その原因のひとつが、「=(イコール)」の意味を正しく理解できていないことにあります。
小学校では、「=は“答え”を示す記号」として扱う場面が多く見られました。しかし中学数学では、「=」は左辺と右辺が“等しい”ことを表す記号として使われます。
この認識のズレが、方程式への理解を妨げる大きな要因になります。

新しい考え方が一気に登場

「移項」「文字式」「逆算」

さらに、方程式の学習では新しい概念が一度に登場します。たとえば、「移項(いこう)」という操作。「x+3=7」という式から「x=7−3」と変形する場面では、「なぜ反対の符号になるのか?」という疑問を持つ生徒が多くいます。

また、文字を使った式はそれまでの数だけの計算とは感覚が異なり、数字のように扱っていいのか迷うことも。解き方を暗記しても、「なぜこの手順になるのか」を理解できていないと、応用問題や文章題になると手が止まってしまいます。

「なぜこの操作をするのか」が理解できていない

方程式を苦手とする生徒の多くは、「なんとなく移項して、なんとなく解いている」という状態です。手順を覚えること自体は間違いではありませんが、数学では「なぜそうするのか」という理由の理解がとても大切です。

たとえば、「両辺に同じ数を引いても式は成り立つから、3を引いている」と説明できる生徒は、方程式の応用にも強くなります。一方で、「言われたとおりに移項するだけ」の生徒は、少し形式が変わるだけで混乱してしまいます。

方程式=“バランスを取る計算”ととらえてみよう

方程式は、「左右のバランスを取る」作業だと考えると、ぐっと理解しやすくなります。たとえば天秤に乗った重さをイメージし、「どちらかに何かを足したり引いたりするなら、もう一方も同じようにしなければバランスが崩れる」という感覚を身につけると、移項の意味や等式の考え方が自然と理解できるようになります。

 

次の章では、

方程式と式の違いを正しく理解し、

より深く学ぶための視点について解説していきます。

 

 

 

 

第3章:「式」と「方程式」の違いを正しく理解しよう

「式」と「方程式」はどう違う?

中学生になると、「式」と「方程式」という2つの言葉が登場します。どちらも“x”や“y”といった文字を使うため、同じようなものだと感じてしまう生徒も多いですが、意味と役割には大きな違いがあります。

まず「式」は、計算や数量の関係を表すものです。たとえば、「x+3」や「2x-5」など、これは何かを求めるための“式”であり、答えを出すというよりは、「このような関係がありますよ」と示している段階です。

一方、「方程式」は「x+3=7」のように等号(=)を使って、ある条件を満たす数(解)を求めるものです。方程式には、「この式が成り立つようなxの値は?」という問いが込められていて、問題を解決する“課題”のような役割を持っています。

「x+3」と「x+3=7」は全く違う意味

よくあるつまずきの一つが、「x+3」と「x+3=7」の違いがわからないというものです。前者はただの表現であり、「xという数に3を足す」という操作そのものを示しています。一方で後者は、「xに何を入れたら、7になるか」という問いを立てている問題文のようなものです。

この違いを意識せずに勉強を進めてしまうと、「なぜここで=があるのか」「どうやって解くのか」といった根本的な混乱につながってしまいます。

式は「表現」、方程式は「問い」

言い換えるなら、式は“考えの整理”方程式は“答えを求める問題”です。
たとえば文章題の中で、「りんごがx個あり、3個もらった」とあった場合、「x+3」はその状況を表す式です。そこに「全部で7個になった」という情報が加われば、「x+3=7」という方程式になります。

このように、式と方程式はつながっていますが、式は“状態”を表し、方程式は“条件”を表すという意識を持つことが、理解を深めるカギとなります。

文章題での練習が理解を深める

式と方程式の違いを身につけるには、文章題を使って練習するのが効果的です。「どこまでが式?」「どこから方程式になる?」と考えることで、言葉と数のつながりが見えてきます。

 

次の章では、

 

こうした理解を支えるために、

家庭でもできる学習法や声かけのポイントについてご紹介します。

 

 

 

第4章:家庭でできる!効果的な学習法と声かけの工夫

まずは「式を読む」習慣をつける

中学数学の「式と計算」「方程式」では、ただ解くだけでなく、「式が何を表しているのか」を理解することが大切です。その第一歩として、家庭でできるのが“式を読む”練習です。

たとえば「x+3=7」という式を見せて、「この式はどんな場面を表していると思う?」と問いかけてみましょう。「ある数に3を足したら7になった、ってことかな?」と考えることで、式の意味を自分の言葉でとらえる力がついていきます。
ただの記号ではなく、「式=ことば」という感覚を持つことが、数学を得意にするカギになります。

間違いを責めず、「どうしてそう考えたの?」と聞いてみる

お子さんが問題を間違えたとき、「なんでこんなミスをするの!」と言いたくなることもあるかもしれません。しかし、その代わりに「どうしてこの答えになったのかな?」と問いかけることが大きな効果をもたらします。

理由を説明する中で、自分の考え方のズレに気づくことがありますし、「考えたことを受け止めてもらえた」という安心感は、学ぶ意欲にもつながります。ミスは成長のチャンス。否定ではなく対話を意識してみましょう。

式の意味を「図や言葉」で整理する

文字式や方程式に苦手意識を持っている生徒ほど、「頭の中だけで考えている」ケースが多く見られます。そんなときは、式の内容を図に描いてみるのがおすすめです。

たとえば「x+3=7」は、「□+3=7」という図に置き換えることで、視覚的に理解しやすくなります。また、「ある数がわからないけど、3を足して7になる」というように、言葉で説明させてみるのも効果的です。
式を「自分の頭の中で理解しているだけ」で終わらせず、「見える形」にすることで理解が深まります。

日常生活の中にもヒントがある

実は、日常の中にも方程式につながるヒントはたくさんあります。
たとえば、「お菓子を3つ食べたら、残りは7個になった。元はいくつあった?」というようなやり取りも、方程式の考え方そのものです。
親子でこうした会話を楽しみながら、「これって方程式っぽいね!」とリンクづけてみるのも、学びを深める一助になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

第5章:つまずきを乗り越えれば、数学がもっと楽しくなる

数学は“答え”よりも“考えること”が面白い教科

「数学って苦手…」という声をよく耳にしますが、それは“解けない”という結果だけを見ているからかもしれません。実は数学は、「どうやって解くかを考える過程」こそが楽しい教科です。
特に方程式のような問題では、自分の頭で状況を整理し、適切な式を立てて解くというパズルのような感覚があります。初めは難しく感じても、「あっ、わかった!」という瞬間があると、一気に見方が変わります。

最初のつまずきが“わかる”に変わったとき、世界が広がる

方程式や文字式などは、中学数学の最初の大きな壁ですが、ここを越えたときの達成感はひとしおです。
最初は「xってなに?」「移項ってややこしい…」と感じていた生徒でも、繰り返し練習し、意味を理解することで、「自分で解けた!」という体験を重ねていきます。
その成功体験が、他の単元への自信にもつながり、勉強全体に対する姿勢が前向きに変わっていくことも多いのです。

学びの“量”より“質”が大事になるタイミング

中学に入ると、テストや宿題の量も増え、ただ「たくさんやる」ことが目的になってしまうこともあります。しかし、特に数学では「どれだけ考えたか」「どう理解したか」が大事です。
と方程式の違いをしっかり理解し、自分の言葉で説明できるようになることは、計算力だけではない思考力を育てることにもつながります。

「わかるって、楽しい」

それが学びの原点

勉強は、わからないからこそ苦しくなります。でも、ひとつずつ理解を深めていくことで、「わかるって楽しい」「できるようになった」という気持ちが自然と芽生えてきます。
特に数学は、最初は苦手だった生徒ほど、「できるようになった」ときの喜びが大きい教科です。焦らず、一歩ずつ、しっかりと積み重ねていくことが大切です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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