平方根が苦手な中学生へ!定期テスト&入試で得点する平方根攻略法

 

 


「√」のモヤモヤをスッキリ解消!平方根は理解すれば得点源になる!


 

「√2って結局なんなの?」

「計算の途中で√が出てくると、頭が混乱する…」

中学数学の中でも“平方根”は、抽象的な記号や考え方が多く、苦手意識を持つ生徒が少なくありません。特に「ルート記号(√)」が登場すると、それだけで一気にやる気が下がってしまう人もいるのではないでしょうか?

しかし、平方根はしっかりと“意味”を理解し、決まったルールや計算方法を身につければ、定期テストでも安定して点が取れる分野になります。また、高校入試でも図形問題・関数・文章題の中に平方根が含まれていることが多く、数学全体の基礎力として非常に重要な単元です。

このコラムでは、平方根が苦手な中学生に向けて、

  • √の基本的な意味
  • 計算のルールや間違えやすいポイント
  • 分母の有理化や式の簡単化
  • よく出るテスト問題のパターン
  • 入試で差がつく応用の考え方

までを、6章に分けてわかりやすく解説します。

「なんとなく覚えている」から

「理解して使える」に変えることで、

√は苦手から得意に変わります!


第1章:平方根とは?

「√」の意味と基本の考え方を理解しよう

数学で突然登場する「√(ルート)」という記号。初めて見ると戸惑うこの記号は、平方根(へいほうこん)を表しています。この章では、平方根の「意味」と「正しい読み方・使い方」をしっかり理解することからスタートしましょう。

「平方根」とは何か?

簡単に言うと、平方根とはある数を2乗してできる数のことです。
たとえば、

  • √4=2(なぜなら 2^2 = 4
  • √9=3(なぜなら 3^2 = 9

つまり、「この数を2乗したら元に戻る」という仕組みです。

【ポイント】

  • 「平方根」と「2乗」はセットで理解する
  • 「√」は「ルート」と読みます

なぜ「2通り」あるの?

実は、の答えは「2」と習いますが、数学的には「±2(プラスマイナス2)」の2通りがあります。なぜなら、

  • 2^2 = 4
  • (-2)^2 = 4

どちらも正解だからです。

【注意!】

  • √4の答えは「正の平方根」として「2」を指す
  • 「±」がつくのは「x²=4」のような方程式の解の場合のみ!

→ テストでもよく出るミスなので、使い分けをしっかり覚えましょう。

小数や分数にも平方根はある

 

  • √0.25=0.5(なぜなら 0.5^2 =
  • √(1/4) = 1/2(なぜなら (1/2)^2 = 1/4)

√は整数だけでなく、小数や分数にも使える柔軟な記号です。

有理数・無理数という考え方

√が関わる数字には、「有理数」と「無理数」の区別も出てきます。

  • 有理数:分数で表せる数(例:2、0.5、√4)
  • 無理数:分数で表せない数(例:√2、√3、π)

【よく出る無理数の例】

  • √2≒1.414(ずっと続く小数)
  • √3≒1.732…

無理数は「小数で終わらない数」として覚えると◎!

まとめ

平方根とは、「2乗して元の数になる数」のこと。

記号「√」は“2乗の逆”と考えるとスッキリします。

  • 「√の意味」
  • 「正の平方根」
  • 「±がつく場面」
  • 「有理数と無理数の違い」

これらの基本をしっかり理解することで、今後の計算や応用問題にスムーズに対応できるようになります。

 

 


 

 

 

 

第2章:√の計算をマスターしよう

平方根のたし算・ひき算・大小の比較

平方根の基本を理解したら、次に大事なのは「計算のルール」を身につけることです。
この章では、平方根の加減(たし算・ひき算)や大小の比べ方について、よくある間違いとともにわかりやすく解説します。

√のたし算・ひき算には「同じルート」が必要!

たとえば、

  • √2+√2=2√2(同じ√なのでまとめられる)
  • √3+√2=そのまま(違う√は足せない)

ルートの中身が同じものだけを加減できます。

【ポイント】

  • √の計算は「同類項だけ」まとめられる
  • ルートが異なると加減はできない

大きさの比較は「近似値」を使おう

√2や√3などは暗算しづらいため、比較にはおおよその値(近似値)を使います。

【よく使う近似値】

  • √2
  • √5
  • √10 ≒ 3.16

【例題】

  • √2と1.5を比べる → √2 ≒ 1.41 < 1.5
  • √3 + 1 ≒ 2.73、√5 ≒ 2.24 → 前者が大きい

→ テストでは「大小を不等号で表す」問題がよく出されます!

√の引き算も「同じ√」ならOK

 

  • 5√3 – 2√3 = 3√3
  • √5 – √3 はそのまま(異なるルート)

→ 無理やり計算しようとしてミスしないように注意!

分数との組み合わせ問題も出やすい!

 

  • √2/2 ≒ 0.71
  • 1/√2 ≒ 0.71(※有理化の章で詳しく解説)

→ 近似値を使うことで、大小の比較もラクになります。

よくある間違い例

 

  • √2 + √3 = √5と書いてしまう → ❌
  • √が違っても「足し算できる」と思ってしまう → ❌

→ 必ず「√の中が同じかどうか」をチェック

まとめ

平方根の加減や大小比較には、以下のポイントを押さえましょう:

  • 「同じ√」しか加減できない
  • 近似値を覚えて大小を比べる
  • 計算は無理に進めず、整理するのがコツ

これをマスターすれば、√が出てくる問題でも落ち着いて対応できます。

 

 


 

 

 

 

第3章:分母に√があるときは?

「有理化」の意味とやり方をマスターしよう

平方根の計算に慣れてくると、次のハードルが「有理化(ゆうりか)」です。これは、分母に√がある分数を計算しやすくするためのテクニックです。定期テストや入試でもよく出るので、しっかり理解しておきましょう!

「有理化」とは何か?

分母に√があると見た目も悪く、計算しづらいので、分母にある√を消す=整数にする作業が「有理化」です。

【例】
1/√2 → 有理化 → √2/2

基本のやり方

分母に√があるときは、分母と分子に同じ√をかけるだけ!

【例】
1/√3 → 分母・分子に √3 をかける
→ (1×√⋅3)/(√3×√3) = √3/3

【ポイント】

  • 分母を「√a × √a = a」にして整数化
  • 分子にも同じ数をかけることで、値は変わらない

数字付きの分母のパターン

【例】
5/2√3

→ 分母に √3 をかける

→ (5×√3)/(2√3×√3) = 5√3/

数字×√の分母でも同じ方法でOK!

有理化が必要な理由とは?

数学的に言えば、有理化しても数の大きさは変わらないのですが、

  • 計算がしやすくなる
  • 答えの形がきれいになる
  • 他の式と組み合わせやすくなる

という実用的な理由から、ほとんどの問題では「有理化後の形」が正答になります。

テストでよく出るミス

 

  • 分母にだけ√をかけてしまう → ❌(分子にもかけるのを忘れずに)
  • 計算後に約分を忘れる → ❌(最後に約分できるかチェック!)

まとめ

有理化とは、分母にある√を整数に直すための操作。
やり方はシンプルで、分母・分子に同じ√をかけるだけです。
このテクニックをマスターすることで、平方根の計算問題がぐっと楽になります。


 

 

 

 

 

第4章:平方根の計算と整理のコツ

√を含む式をきれいにしよう!

これまでに、平方根の基本や有理化について学んできました。
この章では、それらを活用して、√を含む式全体の計算や整理のしかたを解説していきます。
ここをマスターすると、√が出てくる問題への苦手意識が一気に減ります!

乗法と除法の計算ルール

平方根を含む式では、乗法(かけ算)と除法(わり算)がよく出てきます。
基本は、普通の数と同じように計算できます。

【例】

  • √2⋅√3 = √
  • √12/√3 = √4 = 2

【ポイント】

  • √a × √b = √(ab)
  • √a ÷ √b = √(a÷b)

同じルート同士なら、中をまとめてから一気に計算

√の中をできるだけ小さくする(簡単化)

平方根の式は、ルートの中をできるだけ簡単にする=簡単化が基本です。

【例】

  • √18 = √(9×2) = 3√2
  • √50 = √(25×2) = 5√2

【やり方】

  • 中の数を「平方数 × 他の数」に分ける
  • 平方数のルートだけ外に出す

→ テストでは「簡単化した形で答えなさい」と指定されることもあります!

加減と組み合わせるときの注意

【例】

√12 + √3 = 2√3 + √3 = 3√3

(まず√12を簡単化してから計算)

簡単化しないと加減できないことが多いので、まず「√の中を分解」する癖をつけましょう!

分数を含む式の整理

 

  • 2√8/√2 = (2×2√2)/√2 = 4√2/√2 = 4

→ 分母と分子に共通する√があれば、約分できる場合も多いです!

まとめ

平方根を含む式の計算では、

  • √同士のかけ算・わり算は中をまとめて
  • ルートの中はできるだけ簡単化
  • 加減は「ルートが同じ」になってから
  • 分数は約分・有理化もチェック

という流れで考えるのがコツです。

少しずつ手を動かして練習することで、複雑な式でも落ち着いて解けるようになります。


 

 

 

 

 

 

第5章:よく出る!よく間違える!

定期テスト頻出問題とミス防止ポイント

平方根の学習が進んでくると、気になるのが**「テストに何が出るのか」**ということ。
この章では、定期テストでよく出る問題のパターンと、生徒がよくやってしまうミスを紹介します。
正しい解き方と、ミスを防ぐチェックポイントを知っておけば、点数アップに直結します!

頻出パターン①:√の簡単化

【問題例】

  • √50 =
  • √72 =

【正答】

  • √50 = √(25×2) = 5√2
  • √72 = √(36×2) = 6√2

【よくあるミス】

  • 「√50 = √25 + √2」としてしまう → ❌(√の中は足せない)

中の数は掛け算に分解して平方数を外に出すことが基本!

頻出パターン②:√の加減

【問題例】

  • √18 + √8 =

【正答】

  • √18 = 3√2、√8 = 2√2 → 合わせて 5√2

【ミス防止ポイント】

  • まず簡単化してから加減する
  • ルートの中が同じか確認!

頻出パターン③:有理化と約分

【問題例】

  • 1/√5 (有理化)

【正答】

  • (1×√5)/(√5×√5) = √5/5

【ミス防止ポイント】

  • 分母と分子の両方に同じ√をかける
  • 最後に約分を忘れずに!

頻出パターン④:大小比較

【問題例】

  • と1.5の大小を比べよ

【正答】

  • √2 ≒ 1.41、1.5の方が大きい → √2 < 1.5

【注意点】

  • 近似値(1.41、1.73、2.24 など)を暗記しておくと時短になる!

頻出パターン⑤:計算ミス

 

  • 符号のつけ忘れ(±の扱いミス)
  • √同士を無理に加減してしまう
  • 途中で簡単化や約分を忘れる

解く前に方針を確認し、途中式をしっかり書くことが大切

まとめ

平方根の定期テストでは、次のような力が問われます:

  • √の基本操作(加減・乗除)
  • 式の簡単化と有理化
  • 正確な大小判断
  • 丁寧な途中式と確認力

苦手なパターンを事前に洗い出し、繰り返し練習することで確実に得点源になります。

 

 

 

 


 

 

 

 

第6章:入試に差がつく!

平方根の応用と図形・文章題への活用

平方根は中学数学の後半に登場するため、「難しそう」「テスト範囲の最後だから後回し」と思われがちですが、高校入試では頻出かつ差がつく分野です。
特に、図形・関数・文章題の中にひそかに組み込まれることが多く、ここでの理解と対策が得点のカギになります。

図形の中で使われる平方根

【例】

1辺の長さが1の正方形の対角線の長さは?

→ √(1^2 + 1^2) = √2

これは「ピタゴラスの定理(三平方の定理)」を使った典型問題です。図形の辺の長さに√が登場します。

【ポイント】

  • 直角三角形の斜辺の計算に√が登場
  • 座標上の距離の計算(√を使うことも)
  • 面積・辺の比で√を含む計算になることも

→ 図形問題に隠れた√を見逃さないこと!

関数との組み合わせ

関数のグラフの中に「√x」などが出てくると、一気に難易度が上がります。

【例】

  • y=√x のグラフは原点から右上にゆるやかに伸びる
  • 近似値で値を求める問題もよく出る

→ 関数に出てきたら、「まず√の意味を思い出す」ことから!

応用文章題での使われ方

速さ・面積・距離など、いろいろな場面で√は登場します。

【例】

「ある長方形の面積が50㎠、縦が5cmのとき、横の長さは?」

50÷5=10、つまり横は √100 = 10 などの使い方

→ 一見普通の問題でも、解き進めると√が必要になることがあります。

入試で差がつくポイント

 

  • 「√を見てもビビらない」慣れ
  • 複雑な式でも、まずは簡単化・整理
  • √を使った数のイメージ(大小比較、近似値)を持つ

→ これらをマスターしていると、ほかの受験生より一歩リードできます!

まとめ

平方根は「単なる計算問題」と思われがちですが、入試では、図形・関数・文章題などの中で自然に登場する実戦型の知識として問われます。

だからこそ、計算力+理解力+応用力の3つをバランスよく鍛えておくことが大切です。「√=苦手」を卒業して、むしろ“得点源”にしてしまいましょう!


 

 

 

 


「√が苦手」を「得点源」に変える学び方を


平方根は、「ルート」や「有理化」など、これまでに見たことのない言葉や記号が登場するため、多くの中学生がつまずく単元です。ですが、実はとてもルールが明確で、一度理解してしまえば確実に得点につながる“コスパの良い”分野でもあります。

このコラムでは、平方根の基本的な意味からはじまり、たし算・ひき算・有理化・式の整理・テスト頻出問題・入試での応用まで、6章にわたって体系的に解説しました。

ポイントは、「なんとなく覚える」のではなく、

  • √の計算にはルールがあることを理解する
  • たし算・ひき算は同じルートだけできる
  • 有理化は分母を整数に変えるためのテクニック
  • √を含む式は整理や簡単化が命
  • 図形や関数の中にも√は登場する

というように、文脈の中で知識を使えるようにすることです。

定期テストでは、同じパターンの問題が繰り返し出題されますし、入試では√が図形や文章題の中で“見えないポイント”になっていることもあります。つまり、ここをしっかり押さえておけば、周囲との差がつくのです。

「√を見ると頭が真っ白になる…」という状態から、

「√が出てきたらチャンス!」と思えるようになれば、

数学がもっと面白くなります。


今回の学びをもとに、ぜひ実際の問題にチャレンジしてみてください!

 


 

 

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