速さの単位変換を完全攻略!時速・分速・秒速の違いと計算方法を徹底解説
速さの単位変換、なんとなくで解いていませんか?
「時速、分速、秒速って何が違うの?」「60をかける?割る?どっちだっけ…」そんな風に感じたことはありませんか?速さの単位変換は、小学生から中学生までの算数・数学でつまずきやすい単元のひとつです。計算自体はシンプルでも、単位が変わるだけで混乱してしまう生徒は多く、テストでもよく出題されます。
このコラムでは、速さの基本から時速・分速・秒速の違い、単位変換のルールやコツまでを5つの章に分けてわかりやすく解説します。
「なるほど、そういうことか!」と納得できる内容を、ぜひ親子でご活用ください。
目次
速さとは?
まずは「速さ」の意味と公式をしっかり押さえよう
・速さとは、「一定の時間でどれだけ進むか」を表す量
・公式は「速さ = 道のり ÷ 時間」
・「ハジキ(速さ・時間・道のり)」の図が覚えやすい
・単位に注意(km/h、m/s、m/minなど)
速さの学習は、算数や数学における「比」の考え方の第一歩です。速さとは、「1時間で何km進むか」「1秒で何m進むか」など、一定時間に進む距離のことを指します。ここで重要なのが基本公式です。
速さ=道のり÷時間
たとえば、120kmの道を2時間で走った場合の速さは「120 ÷ 2 = 60(km/h)」となります。
この式をしっかり覚えるために、「ハジキ」と呼ばれる図を使うのがおすすめです。
丸の中に「道のり/距離(上)」「速さ・時間(下)」を配置し、隠した部分を求めるようにすれば、速さ・道のり(距離)・時間の関係を直感的に理解できます。
また、速さの単位には以下のような種類があります:
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km/h(キロメートル毎時)
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m/s(メートル毎秒)
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m/min(メートル毎分)
これらの単位の違いが、次の章で扱う「単位変換」につながっていきます。速さの本質は変わらなくても、「時間」や「距離」の単位によって表し方が変わるため、まずは「速さ=道のり÷時間」の考えをしっかり定着させることが大切です。
時速・分速・秒速の違いと単位変換のルール
単位が変わると計算も変わる!混乱しないための基本ルール
・時速(km/h)は「1時間で進む距離」
・分速(m/min)は「1分間で進む距離」
・秒速(m/s)は「1秒間で進む距離」
・単位変換には「×60」「÷60」を使う
・時速→分速→秒速の順で細かくなる
速さには「時速(km/h)」「分速(m/min)」「秒速(m/s)」の3つの単位があります。これらはすべて「一定時間あたりに進む距離」を表していますが、時間の単位が違うだけで、数字の表し方や計算の仕方も変わってきます。
たとえば、時速60kmとは「1時間に60km進む速さ」、秒速5mとは「1秒間に5m進む速さ」です。この違いをきちんと理解しておかないと、単位を変えるときに混乱してしまいます。
ここで重要になるのが、単位変換のルールです。
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時速(km/h)→ 分速(m/min):×1,000 ÷ 60
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分速(m/min)→ 秒速(m/s):÷ 60
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秒速(m/s)→ 時速(km/h):× 3.6(暗記しておくと便利!)
たとえば、時速36km/hは「36 × 1,000 ÷ 60 = 600 m/min」、さらに「600 ÷ 60 = 10 m/s」と変換できます。逆に秒速から時速を求めるときは「秒速 × 3.6」で一発変換できます。
ここで混乱しやすいのが、「なぜ60で割ったりかけたりするのか?」という点です。これは「1時間=60分」「1分=60秒」という時間の単位の違いが原因で、速さの「時間」の部分を変えるために必要な操作です。
単位変換の具体例と計算練習
よくある変換パターンとミスしないためのコツを身につけよう
・よく出る変換例は「時速⇄分速⇄秒速」
・単位の変換は「時間」と「距離」の両方に注目
・分数や小数の扱いにも注意が必要
・「×60」「÷60」の方向を混同しないこと
・変換の「順番」を意識して段階的に進める
速さの単位変換は、知識として覚えるだけでなく、実際に計算してみることが重要です。ここでは、代表的な変換パターンを例に取り、実際の計算方法を確認していきましょう。
■ 例1:時速を分速に変換
時速6km = 6,000m ÷ 60分 = 100m/分(分速)
ステップ1) 「kmをmに」= ×1,000
ステップ2) 「時間を分に」= ÷60
この順番で計算すればOKです。
■ 例2:秒速から時速に変換
秒速5m = 5m × 60秒 × 60分 ÷ 1,000m = 18km/h
ステップ1) 「1秒あたりの距離 × 60」で1分の距離
ステップ2) さらに ×60で1時間あたり
ステップ3) 最後に ÷1,000でm→kmへ
あるいは「秒速 × 3.6」で一気に変換してもOK!
■ 例3:分速を秒速に変換
分速240m = 240 ÷ 60 = 4m/s
ステップ1) 「1分あたり」から「1秒あたり」なので、÷60
→ 逆に秒速から分速なら ×60になります。
こうした変換の際に多いミスが、「÷60」と「×60」の方向を逆にしてしまうこと。「時間の単位が小さくなると数字は大きくなる」「大きくなると数字は小さくなる」と覚えておくと判断しやすくなります。また、1つの単位からいきなり別の単位に変えようとせず、途中の段階を踏んで変換していくことで、ミスを防げます(例:時速→分速→秒速と段階的に変換)。
速さの文章題に挑戦!問題文の読み解き方
文章問題では「単位」と「順序」に気をつけよう
・文章題では「何を聞かれているか」をまず確認
・単位の統一が最重要(時分秒、km・m)
・式を立てる前に「道のり・時間・速さ」を整理
・単位変換のタイミングを意識する
・問題文の「キーワード」を見逃さないこと
速さの問題で一番ミスが出やすいのが、文章題の読み違いと単位のミスです。式を正しく立てられても、単位の違いに気づかず計算ミスになるケースが非常に多いです。
たとえば、「ある人が時速4kmで30分歩いた時の距離は?」という問題。
時速と分では単位が合っていないため、
ステップ1) 時間を30分 → 0.5時間に変換してから、
ステップ2)道のり=速さ×時間=4×0.5=2(km)
と計算する必要があります。
また、「何を求めるか」に応じて、使う公式も変わります。
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距離を求める → 速さ × 時間
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時間を求める → 距離 ÷ 速さ
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速さを求める → 距離 ÷ 時間
この時、「道のり」「時間」「速さ」がそれぞれどの単位で出ているかを表や図で整理すると非常に分かりやすくなります。
単位変換のタイミングが大事!
文章問題では、最初にすべての単位を統一しておくのが基本です。速さが時速、時間が分、距離がm…とバラバラのまま式を立ててしまうと、正しくても答えがズレてしまいます。単位の変換は、「式を立てる前」に行うのが原則です。一度表やメモに「単位変換後の数値」を整理すると、正確な式が立てやすくなります。
問題文のキーワードに注目!
・「何分後に出発」「○時○分に到着」など、時間の処理が必要な表現
・「すれ違う」「追いつく」など、相対的な速さを扱う問題
・「途中まで歩き、そこから走った」など、速さの変化を含む複合問題
文章題は、日本語の読解力と数学的な整理力の両方が問われます。慣れるまでは1問にじっくり時間をかけて、「読んで→図にして→式を立てる」練習を重ねることが大切です。
速さの学習を楽しくするための勉強法とコツ
理解と定着は“楽しく続けられる工夫”がカギ!
・視覚的に理解できる図、表、「ハジキ」などを活用
・実生活とつなげて速さを体感してみる
・ゲーム感覚で取り組める教材やアプリも活用
・毎日10分の「速さトレーニング」を習慣化
・問題を作る側になって「速さの仕組み」を逆から学ぶ
「速さ=道のり÷時間」のような公式は、暗記だけでは定着しにくいものです。だからこそ、視覚や体感を活かした勉強法が有効です。「ハジキ」の図をノートに何度も描いてみたり、表やグラフで「時間と距離の関係」を見える化することで、数字だけの世界がぐっと分かりやすくなります。
日常生活とリンクさせよう!
たとえば、「学校までの距離を測って、歩く時間を記録してみる」といった活動を通して、自分の歩く速さを計算することができます。電車の時刻表やスポーツ選手のスピードなど、日常にある“速さ”を話題にするだけでも理解は深まります。「秒速5mってどれくらい?」「100mを何秒で走ったら時速何km?」など、身近な話題で考えることが、「学んだ知識を使う」練習になります。
楽しく続けられる工夫が理解を加速させる!
最近では、速さの計算をクイズ形式で出題してくれるアプリやオンライン教材も多数あります。「正解数を競う」「制限時間内に解く」など、ゲーム感覚で楽しむ中で自然と単位変換に強くなることも。また、学習が進んできたら「自分で速さの問題を作ってみる」のもおすすめ。問題を作るには公式の意味を理解していなければならないため、アウトプットを通して本当の理解が得られます。
速さの学習は、単に計算力を鍛えるだけではなく、考える力や実生活への応用力も育てることができます。苦手意識を持たず、「どうしたら面白く学べるか」を意識することで、きっと速さが得意な単元へと変わっていくはずです。
速さの単位変換は「理解」と「体感」で得意になる!
「速さの単位変換ってややこしい…」と感じていた方も、道のり・時間・速さの関係や、時速・分速・秒速の違いをしっかり押さえることで、少しずつ「わかる」感覚がつかめてきたのではないでしょうか。速さの学習は、公式の暗記だけでなく、「単位を正しく読み解く力」や「現実のスピードをイメージする力」が求められます。だからこそ、図や表を使って整理したり、日常生活と結びつけて学ぶことがとても大切です。
今回のコラムを参考に、「理解できた!」「やってみようかな」という気持ちが一つでも芽生えたなら、それは大きな一歩です。
速さが苦手な単元から、得意な単元に変わるよう、ぜひ毎日の学習に役立ててください。
お子さまの学習にお悩みの保護者の方へ。
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